実はこの日付には長い歴史があります。
昭和天皇の誕生日であった4月29日は
昭和天皇崩御後の1989年以降
「みどりの日」として引き継がれ
さらに2007年に「昭和の日」へと改められました。
現在の「みどりの日」は5月4日に移されています。
一つの日付が時代とともに名前を変えてきた
ちょっと珍しい祝日です。
《昭和という時代の64年間》
昭和は1926年12月25日から1989年1月7日まで
実に64年間続いた元号です。
20世紀の日本がほぼそのまま「昭和」と
重なるといっても過言ではありません。
関東大震災の爪痕がまだ残る時代に始まり
戦争の惨禍を経て、焼け野原からの復興
そして世界第二位の経済大国への躍進
この一つの時代の中に
あまりにも多くの
「日本の顔」が詰まっています。
高度経済成長期の昭和30〜40年代には
テレビ・冷蔵庫・洗濯機の
「三種の神器」が家庭に普及し
東京オリンピック(1964年)や
大阪万博(1970年)が
国民の高揚感を象徴しました。
新幹線が走り始め
カラーテレビが当たり前になり
街は急速に豊かさを取り戻していった時代です。
昭和の終わり
バブル経済の絶頂期にあたる1980年代後半には
誰もが好景気の恩恵を感じながら
その裏で崩壊の足音が近づいていたことに
気づかないでいました。
昭和という時代は、熱狂と喪失
希望と後悔を交互に積み重ねながら幕を閉じたのです。
《ゴールデンウィークはなぜ生まれたのか》
「ゴールデンウィーク」という言葉は
もともと映画業界の造語です。
4月末から5月初旬にかけて祝日が集中するこの時期
映画館の動員数が年間で最も多くなることから
黄金週間=ゴールデンウィークと
呼ばれるようになりました。
1950年代に生まれたこの言葉は
いまや日本を代表する
連休の代名詞として定着しています。
現在のゴールデンウィークは
4月29日の昭和の日に始まり
5月3日の憲法記念日
5月4日のみどりの日
5月5日のこどもの日と続きます。
日並びによっては最大10連休になることもあり
旅行・帰省・レジャーと
日本中が一斉に動き出す特別な季節です。
《昭和の日をどう過ごすか》
昭和の日は、ただ休むだけでなく
「昭和を知る・感じる」きっかけにもなる日です。
昭和生まれの家族や祖父母に当時の話を聞いてみると
教科書には載っていないリアルな
昭和の姿に触れることができます。
昭和レトロをテーマにした
喫茶店や商店街を訪れるのも
近年人気が高まっているスタイルです。
あるいはこの機会に、昭和の名作映画や
音楽に触れてみるのも良いでしょう。
松田優作、山口百恵、矢沢永吉
—昭和のスターたちが放つ熱量は
令和の今見ても色褪せません。
昭和という時代を「遠い過去」としてではなく
今の自分につながる物語として
読み直す一日にしてみてください。
《令和に生きる私たちへ》
昭和の日が祝日として存在する意味は
単なる休暇ではありません。
焼け野原から立ち上がった人々の意志
豊かさを手にするために積み重ねてきた努力
そして時に傷つけ合いながらも
前へ進もうとした歴史
それらを「顧みる」ための日です。
過去を振り返ることは
未来に向かうための地図を手に入れることだ。
ゴールデンウィークの賑わいの中で
ほんの少しだけ立ち止まって
昭和に思いをはせてみる。
それが「昭和の日」という祝日の
静かな問いかけなのかもしれません。
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